NFL普及

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さてNFLです。日本では人気のないアメフトですが、流行らせるためにこつこつと努力していきます。
私がアメフトを見始めて以来ずっとファンのセントルイス・ラムズがNFCカンファレンス決勝までのぼりつめました。
1999シーズンにスーパーボウル制覇を成し遂げて以来のことです。

私がアメフトを見るようになってから2年前まで、セントルイス・ラムズは弱小チームでした。
同じ地区に「どんなモンタナ」でお馴染み、ジョー・モンタナ率いるサンフランシスコ・49ersという強敵がいたこともあり、地区優勝やプレイオフ出場なんて夢のまた夢、シーズン勝ち越しさえもかなわないようなチームでした。

しかし、1999シーズン開始直前のとあるアクシデントがラムズを変えます。
1999シーズンのエースQBとして獲得したトレント・グリーンがシーズン開始直前に怪我。グリーンの控えQBにすぎなかったカート・ワーナーが先発QBとして出場せざるを得なくなります。
シーズンが開幕し、ラムズはなんと3連勝を飾ります。
しかし、この頃はまだカート・ワーナーには代役QBという肩書きがついてまわっていました。
ところが4試合目の49ers戦、カート・ワーナーはタッチダウンパスを5本も決める活躍をし、49ersを撃破。一躍カート・ワーナーに注目が集まりました。
翌週には前年度NFCチャンピオンの同地区アトランタ・ファルコンズをも退け、ラムズは連勝を6まで延ばします。
結局このシーズンをラムズは13勝3敗というNFCトップの成績で終えます。

カート・ワーナーは、1994シーズンにはグリーンベイ・パッカーズのキャンプに参加するものの、シーズン開始前に解雇される憂き目にあっています。その後は、室内フットボール、NFLよりレベルの劣るNFLヨーロッパでのプレイを選びました。
スーパーマーケットのレジでアルバイトをしながら、NFLへの復帰を夢見て自らを鍛えていたカート・ワーナー。
突然現れたスーパースターのこのエピソード、全米のマスコミはこぞって取り上げます。
こういう人情話が好きなのは、日本人もアメリカ人もあまり変わらないようです。

1999シーズンを最高の成績で終えた、セントルイス・ラムズとカート・ワーナー。
ラムズの地区優勝は14年ぶり。カート・ワーナーは、ジョー・モンタナに並ぶスーパースターQB、マイアミ・ドルフィンズのダン・マリーノ以来の偉業となるシーズン40タッチダウンという記録をうち立て、この年のMVPに選ばれます。

プレイオフも順調に勝ち進み、20年ぶりのスーパーボウル出場を決めます。
スーパーボウルは、アメリカの視聴者数歴代ベスト10のうち9つを独占するほどの人気イベント。
ラムズは前回スーパーボウル出場時は敗退しているため、悲願の初制覇を目指しての戦いとなります。
対する相手は、テネシー・タイタンズ。

試合は終始ラムズペースで進みますが、決定的な差をつけられないまま、試合は残り約2分。
ラムズはタイタンズに同点に追いつかれてしまいます。
しかし、その後の最初のプレーで、カート・ワーナーからアイザック・ブルースへのタッチダウンパスで再び突き放します。
残り試合時間は1分54秒。テネシー・タイタンズの攻撃。
ラムズディフェンスは焦りからか、反則を繰り返し徐々にタイタンズに攻め込まれていきます。
そして残り試合時間6秒、エンドゾーンまで残り10ヤードからの最後のワンプレーが明暗を分けます。
タイタンズQBスティーブ・マクネアーからのパスをWRケビン・ダイソンがレシーブ、ラムズディフェンスのタックルを受け倒れ込みながらもエンドゾーンへと必死に手を伸ばしますが、わずか1ヤード届かずゲームセット。
ラムズが見事初制覇を成し遂げました。
このゲームで、カート・ワーナーはジョー・モンタナが持っていたスーパーボウルでのQBの記録を更新し、スーパーボウルでもMVPに選ばれました。

昨シーズンは、開幕6連勝とスタートは良かったものの、シーズン途中にカート・ワーナーが骨折。プレイオフには出場できたものの1回戦で敗れてしまいます。

そして今シーズン、3年連続の開幕6連勝を飾り(言い換えれば、3年連続7試合目に負けていると言うことです。不思議です。)、リーグトップの成績でシーズンを終えました。
今シーズンもMVPに選ばれたカート・ワーナー。プレイオフも順調に勝ち進み、今週グリーンベイ・パッカーズとの戦いがありました。
1994シーズンにはグリーンベイ・パッカーズに解雇されているカート・ワーナー。
パッカーズのQBはMVPに3度も選ばれているブレット・ファーブ。
カート・ワーナーとブレット・ファーブ、2人あわせてMVP5回受賞というスーパースター同士の初対決でもあります。
しかし、ブレット・ファーブの思いも寄らぬ不調により、ラムズが圧倒的勝利。見事カンファレンス決勝まで駒を進めました。

この調子でいけば、2度目のスーパーボウル制覇も夢ではありません。
こんな文章を必死に書いた直後に、来週のカンファレンス決勝で敗退したら情けないことしきりですが、皆様がアメフトに少しでも興味を持っていただければと、一生懸命書きました。
ちなみに、花田勝のNFLへの挑戦は絶対無理だと思います。