メリー

最近お気に入りのバンドがメリーというバンド。
例によってインディーズビジュアル系バンドです。

最近のビジュアル系は、ゴシック系の雰囲気を漂わせるバンドよりも、簡単に言うとソフトビジュアル系といった感じのオシャレ系バンドが主流になってきています。
baroque、ガゼット、shulla、Kraと言ったバンドがそういったオシャレ系のバンドと言えるでしょう。

しかし今回のメリーは、オシャレ系とはほど遠い雰囲気を持ったバンド。
ボーカルのガラはライブでもMCを全くせず、ドラムのネロしか喋らないそうです。そのかわりなのかなんなのか、ガラの書道(お習字)の時間があるそうです。
雑誌のインタビュー等ではさすがにガラも喋るのですが、誌面上のフォントが他のメンバーと差別化されていたりして(大抵震え字になっている)、なかなかこだわって徹底しています。
そんな不思議な感じのバンドです。

曲の方はといえば、最近流行のレトロな雰囲気漂う感じ。
“最近流行の”と言うより、メリーがいるからこの曲調が流行っているという感じか。
例えばこんな歌詞です。

黄昏レストラン
アタシ…珈琲が美味しいあの店でいつもアタシと待ち合わせた…
     今でも通りかかるたび思い出す…バックミラーに映った二人…

女友達…「第一アンタねぇ!普通じゃないわよ!なんで今まで気がつかなかったの?
      成長しないわよ!都合のいい女!待ち続けるだけの恋人なんて…!」

アタシ…いつもの苦く甘いコーヒー覚えてますか?
     「ねぇマスター、いつものコーヒー淹れてくれますか?」
     「マスター聞こえてますか?」

マスター…「ー…ー…ー…ー」

今の私と     誰もが立ち寄るレストラン、待ちわび人を待っている黄昏レストラン
昔の思い出に  路地の向こうから聞こえるアコーディオンの音色寂しく響き渡る…
浸るアタシ…   アンタに胸トキメいてた、あの頃今でも時々思い出します
          今日も待ちわび人を待つ誰もが立ち寄る 黄昏…たそがれ…レストラン

アタシ…黄昏たレストラン…待ちわびたレストラン…
     「ねぇマスター、コーヒーおかわりください…。」
     一人きりレストラン…思い出のレストラン…

どうですか、この歌詞。
ビジュアル系のバンドが書く歌詞だとは思えません。
清水健太郎の失恋レストランとかそんな感じ。80年代前半の歌謡曲っぽい雰囲気。
歌詞だけでなく曲調も80年代っぽいのです。

実は以前はメリーにはハマらないでおこうと思っていたのです。
収集癖のあるワタシは、一度はまってしまうと、そのアーティストの音源を集めまくってしまいます。
メリーは会場限定配布ものが多く、集め出すとお金がかかりまくります。なので良い曲を作っているのはわかっているのだけれど、なるべく聴かないでおこうとしていたのです。
しかしこの「黄昏レストラン」を一度聴いてしまい、あっという間に大ハマリ。
今のところ最新のアルバム「現代ストイック」を購入しただけでとどまれています。偉いぞ自分。
同じようにハマらないでおこうと思っているアーティストにムックがいます。ムックもハマると音源の収集が大変そうですんで。

さて、その「現代ストイック」、遊び心というか悪ふざけというか、そんなものがいっぱい詰まっています。
まず、CDが1枚しか入っていないのに、通常2枚組みのCDが入っているケースに収納されています。
帯の文字を読むと「この絵をこすると匂いがする予定です。」「ケース・盤への衝撃をさけてください。凍らせないでください。」「収録曲が膨張しケースが破損したり、音が分離・沈殿する事があります。」などと色々書いています。
ライナーノートにもお遊びいっぱい。

「現代ストイック」には、こんな曲もあります。

ブルージー・ナイト
時計がチクタク時間(トキ)刻み、琥珀色のバラード聴いて
黄昏てます~陽の当たらない場所(トコ)で…

僕は毎日…毎日…毎日…毎日…毎日…毎日…
路地裏で哀愁の詩♪聴いています…。

Ah~ブルージー・ナイト ビートルズの歌が聴きたいと
二人でよく行った2丁目BAR 今夜は一人で聴いている…。
バイオレットフィズを頼んで ロマンティストを気取っています…
東京は夜・雨 東京は夜・・雨 東京は夜・・・雨 東京は夜・・雨

やはり素敵な歌詞ですね。この歌詞の中にはにはメリーの曲の名前がちりばめられています。
チック・タック、琥珀色のバラード、黄昏レストラン、陽の当たらない場所、路地裏哀歌。もしかしたらバイオレットハレンチもそうかも。
正直ジャケットのお遊びはいただけませんでしたが、こういったお遊びは大好きです。

今後もフォロワーがたくさん出現するであろうメリー。
これからもビジュアル系のシーンに多大な影響を与え続けて欲しいと思います。